生まれは、インドネシア・ジャワ島の東部ラウン山。
2015年のラウン山の噴火に伴い下山。
その後、ジャワ島東端の港町バニュワンギの貨物船の樽に忍び込み渡航。
日本に至る。
噴火にびっくりして逃げたは良かったが飲まず食わずが続き、気づいたら港町に入っていた。
幸いだったのはハニャーンはまだ幼くサイズが小さかったこと、生まれつきネコ顔だったことで、住人からはトラ柄の猫だと思われたことである。
とにかく腹ペコだったハニャーンはベーコンがたっぷり詰まった樽を見つけ、頭からすっぽりと樽に入ってしまった。
そのまま蓋を閉められ貨物船に運ばれる流れとなった。
ベーコンに夢中だったハニャーンは、自分が運ばれてることとは露知らず、そのまま十日あまりを過ごす。
食べ飽きたら寝て、おきたらまた食べる。
そうしておおよそベーコンを食べ尽くしたある朝、船員に見つかり樽から引っ張り出される。
樽の中で怠惰な生活を送ったハニャーンは、ちょうど樽の形状に肉が馴染み、ずんぐりとした体系となっていた。
あまりにも樽にきっちりおさまっていたので、船員の目には毛皮に取っ手(尻尾)らしきものが付いた謎の物体に映った。
その詰まり具合はすさまじく、樽を持つほうが三人、尻尾を引っ張るほうが三人でようやく救出に成功したという。